血行不良は、さまざまな身体への悪影響を誘発します。血液が身体のあちこちに充分に行き渡らない状態になると、次のような症状が出てきます。
最初は冷え性。女性に多い症状で、手足の先端や、腰にお腹、背中などが冷えている感覚がいつでもある状態。血行が悪化すると、心臓から離れた手足から冷えが起こるといわれています。
続いては肌トラブル。肌のトラブルも血行の悪化から生じることが多いもの。酸素や栄養を運搬する血液が肌に適切に行き渡らないと、新陳代謝が悪化して、吹き出物や顏のくすみなどを招くことになります。
また、目の下にできるクマも血行不良に注意。顔面の中で最も皮膚が薄いとされるのが目の周辺で、血行悪化で静脈血が鬱血すると、その部分が透けてクマとなって現われます。
次が、体のむくみ。血液は水分と栄養分を各細胞へ運搬すると共に、二酸化炭素と不要物を回収する役割を持っています。血行が悪化すると、不要となった水分が体内に溜まることで、むくみに繋がります。
ほかにも、疲労がたまりやすくなったり、肩こりがひどくなったり、便秘になりやすくなるなど良いことはありません。ここでは血行促進に繋がる、食べ物や飲み物のほか、効き目のある実践法などを紹介しています。
血流を好循環させる効果がある食べ物で、血行促進する
血流を好循環させ全身の隅々まで、酸素や栄養を浸透させることは、健康的な身体を維持するためにも欠かせません。血の巡りが良い状態を保つためには、血液がさらさらの状態であることが重要。いわゆる濃厚などろどろ血液では、血の流れが悪くなってしまいます。
こうなってしまう原因の一つに、食べ過ぎや飲みすぎにより、血液中に脂質や糖質が増加しまうことが考えられます。血行を良くするには食べ物に注意。
| 1.酸っぱいは、血液の酸化を減らして血流を改善する効果
酢や梅干しをはじめ、レモンなどの柑橘類に豊富に含まれるのがクエン酸。感覚的に酸っぱいと感じる、いわゆる酸味の成分です。
疲労回復に対して効果があるとされていますが、それ以外に、血液の酸化を減らして血流を改善する効果を期待できます。酸味が不得手な方は、比較的飲みやすい「もろみ酢」などで摂取するのがおすすめ。
| 2.EPAが多い青魚は、血液をさらさらの状態にする効能
青魚に潤沢に含まれるEPAと呼ばれるエイコサペンタエン酸も、血液をさらさらの状態にする効能があります。ほかにも、血液が詰まることでできる血栓をできにくくしたり、脂質異常症になるのを予防したりする働きがあります。EPAが多い青魚は、イワシや鯖にサンマなど。
| 3.わかめや昆布は、新陳代謝を活発化させ血流を良くする
わかめや昆布など、ヌメリの正体となっているのがアルギン酸。アルギン酸は、コレステロールの吸収を防止し、体外へ放出する働きがある食物繊維です。
こういった海藻類は、血糖値上昇を食い止める働きのほか、新陳代謝を活発化させ血流をよくする働きがあります。積極的に食べていきたい食品の一つ。
| 4.ビタミン類は、抗酸化作用があり動脈硬化予防にも効果
ビタミン類のなかでも優れた抗酸化作用があり、動脈硬化の予防にも効き目があるされているのが、ビタミンCとビタミンE。このうちビタミンEは、それ自体が酸化しやすいので、ビタミンCと同時に摂ることが奨められています。
ビタミンEを多く含有している食品は、アスパラガスやかぼちゃ、春菊など野菜類。ビタミンCを多く含有している食品は、レモンやイチゴなどのフルーツ類、さつまいもやピーマンなど。
身体を温めるのはもちろん、血行を促進する4つの代表的な飲み物
| 1.乾燥生姜を用いたしょうが湯が、体を温かくする際に有効
身体を温めてくれるという印象も強いのが生姜。なかに含まれるジンゲロンやショウガオールという成分が、血行促進や血流改善に効くからです。
実際のところ、生の生姜には注意が必要。生の生姜は発汗を誘い解熱を促すので、身体を温めるのとは真反対の効果です。なので身体を温める際は、乾燥させた生姜を用いたしょうが湯が有効。
| 2.ココアには血行を促す、テオブロミンやポリフェノール
ココアにはテオブロミンという、血管拡張効果のある要素が含まれています。この成分は血行を促し、身体を温める効果を期待。
また、血管拡張作用があるポリフェノールも抱負に含むので、血の流れがよくなります。ほかにも自律神経を調整する効果もあるため、寒い夜などにもおすすめ。
| 3.紅茶の発酵は、代謝が優れしっかりとした体温維持に貢献
紅茶というと、緑茶などと同様のお茶の木から作られるもの。その製造過程が違っていて、茶葉の発酵を押さえたものが緑茶になり、他方で萎れるまで発酵させたのが紅茶です。
この発酵が鍵で、発酵することで酵素が発生します。この酵素の働きが活発だと、代謝が優れた状態になり、しっかりとした体温維持に貢献。
| 4.自分好みのホットワインを見つけて、血液を好循環
赤ワインに含まれているポルフェノールも、血液を好循環させる働きがある成分の一つ。身体を温めるのには効果的ですが、アルコールが不得手だったり、朝っぱらから飲めなかったりと、なかなか難しいところ。
そこでホットワインの登場。赤ワインにシナモンやクローブなどのスパイスのほか、オレンジなど柑橘類に、ハチミツなどを合せて作ります。温めることでアルコール分を飛ばすことができ、味の調節も可能なので、自分好みのホットワインを見つけることも愉しみ。
普段から忘れないようにしたい、かんたんな4つの血行促進実践法
| 1.酸素や栄養を体の隅々へと運ぶ、水はなくてはならないもの
夏時期の暑い季節には、水分補給を積極的にしている方も多いもの。これは脱水症状を避けるためですが、
体内にある水分は季節を問わないで、尿や汗として放出されています。さらに呼吸や皮膚からも自然蒸発するので、日々きちんと水分補給をすることが大事。
十分な水分を含んだ血液はさらさらになり、酸素や栄養を体の隅々の細胞へと運びます。さらに、老廃物も尿として排泄されるため、体内の物質を運ぶのに水はなくてはなりません。
| 2.血行促進に役立つふくらはぎのマッサージとストレッチ
ふくらはぎは血流を、全身へ循環させるポンプの役割。ふくらはぎを思わしい状態に保つためには、マッサージやストレッチが有効。マッサージは、足首から膝にかけ、優しくなで上げることで、血流を膝の裏へと流します。そして膝裏にあるリンパ節を刺激。
ストレッチは、両足の踵を床につけたまま、壁などに両手を当てます。そのまま前傾姿勢になり、前後に足を開脚。前の足をまげて、後ろの足をぎゅっと伸ばします。後ろ足のふくらはぎ部分が、伸びているのが感じられればOK。
| 3.ジョギングやウォーキングなど有酸素運動が血行を促進
これは当たり前のことですが、有酸素運動が血液の巡りをよくするといわれています。ジョギングやウォーキングなど、全身を使った運動がうってつけ。
水泳なども充分で、筋肉に程良い刺激を与え続けることで、血行を促進。休憩中にツボなどを押すことで、一石二鳥の効果があります。
| 4.血行改善は半身浴、温めのお湯は心身のリラックス効果も
血行改善は半身浴でも充分できます。お湯の量は伸ばした足の姿勢で、みぞおち辺りまでくるくらいが適度の水位です。お湯の温度は37度位の温めがよく、熱すぎると身体が温まる前に、のぼせてしまうので注意。
温めのお湯は、心身のリラックス効果も望むことができます。半身浴の目安時間は、20分から30分ほど。
入浴をすると汗をかくので、水分補給を忘れないようにします。
血行促進をするクッションやサポーター、低周波治療器なども有効
| 1.刺激したい部分に張り付けてスタートの低周波治療器
仕事中でも使用できると好評なのが、低周波治療器のドクターパッドテンス。コードレスとなっていて、患部心地よくほぐすような刺激です。
こうした刺激が新陳代謝を高め、血行を促進することに繋がります。刺激したい部分に張り付けてスタートするだけ。ものの数秒でできます。
ドクターパッドテンス。
場所を選ばずにどこでもマッサージができる?話題の「ドクターパッドテンス」
| 2.永久磁石のソフトサポーターが、ふくらはぎの血行を促進
前述したようにふくらはぎは、血流を促すポンプの役割。ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれ、 歩くたびに血液を循環し、サポートする大切なところ。
むくみや疲労がふくらはぎにあると、身体が変調をきたしてしまうこともあります。医療機器用永久磁石がついたソフトサポーターが、筋肉の疲れ改善、ふくらはぎの血行を促進します。
遠赤磁気サポーター。
ふくらはぎの疲れ・むくみ・冷えを血行改善で解消、遠赤磁気サポーター
| 3.寝転ぶだけで、コリがほぐれ血行が良くなる指圧クッション
全身の血液循環が悪くなると、腰などに腰痛をもたらすことがあります。プロの整体師が開発したというのが、指圧クッション。
1日5分ほど寝転ぶだけで、コリがほぐれ血行が良くなる優れものです。ストレッチや指圧をしている感覚があふれる指圧クッションは、ひとつ用意したいところ。
指圧クッション。
| 4.免疫力を高め、各人が持っている自然治癒力を高める鍼治療
古代中国より引き継がれ、各人が持っている自然治癒力を高めるのが鍼治療。それは免疫力を高め、それぞれの病状を改善する東洋医学志向に由来するもの。
自然派の鍼治療ですが、鍼を刺さずに自分でできます。それがささない鍼 Acu Life(アキュライフ)。もちろん血行促進にも役立ちます。
ささない鍼。
鍼を刺すことなく鍼治療を可能にした“一般医療機器”ささない鍼 Acu Life(アキュライフ)
まとめ
血行不良は、さまざまな身体への悪影響を誘発します。それを避けるには、血行促進効果のある食べ物や飲み物のほか、効き目のある実践法などが大切。普段の生活からお役立てください。
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