生きていると自己欺瞞に陥ることもあるもの。自己欺瞞の読み方はじこぎまんですが、意味は自分を欺いて瞞す(だます)ことになっています。
それも自身の本心に反しているのが分かっていながら、自らを無理矢理に理屈づけるという意味合いで、この自己欺瞞に極めて近い別の言い方は自己正当化。
よく自身を正当化するため自分勝手に解釈してみたり、責任逃れをしてみたりするのは、自己欺瞞とほとんど同じです。
本来は自身に悪い原因があると分かっているのに、自己弁護するため気付かない振りをして自らを騙しています。
また自己欺瞞と自己犠牲という風に呼ばれることもありますが、自己犠牲とは何らかの目的や他人のため、自己の時間や労力に身体や生命を捧げること。
ここでは、意図しなくても脳が勝手に理由付け、自己欺瞞に陥らないための方法を紹介しています。
意図しなくても脳が勝手に理由付け、自己欺瞞に陥らないための方法
| 1.幼少期からの思考習慣として、身に染みていることが多く
気が回らないということ。自己欺瞞の最大に厄介なところは、気付かない人は本当に認識できず気が回らないというもの。
この自己欺瞞は、幼少期からの思考習慣として、身に染みていることが多く、当たり前ともなっているからです。
親や先生に叱られたくなかったり、友だちに嫌われたくないなどの気持ちが発端で、自らの気持ちに嘘を吐いてしまうことに。
| 2.責任逃れをする見苦しい姿も、当人は悪くない本気で思う
自己防衛をしているということ。自身は悪くないや負けを認めたくないなどの思いが強過ぎ、正当化に必死になるというもの。
周りの人たちから見れば、言い訳していて責任逃れをする見苦しい姿でも、当人は悪くない本気で思っています。
酷くなると自らの言動の客観的評価はできなくなり、自分が吐いた嘘も事実だと信じ込んでしまいます。
| 3.一旦自身を欺むくと、その基準で過ごさなくてはいけない
現実の世界を歪めてしまうということ。自己欺瞞の怖いところがこれで、一旦自身を欺いてしまうと、人間はその基準で過ごさなくてはいけなくなるもの。
例を挙げると、新入社員の場合に自己欺瞞が生じると、職場の環境が悪いから始まり、業務内容が高度過ぎるや、果ては先輩が悪いなど。
どんどんと今現在の現実を歪めて物事を見てしまい、最終的には仕事そのものを嫌いになることに。
| 4.再び自己欺瞞している、原因が自らにあることを忘れる
忘れてしまうということ。上記に述べた心理面をすべて理解していても、普段の日常生活で自己欺瞞は多数発生しているというもの。
人間は忘れる動物ということもあり、再び自己欺瞞している最中になると、原因が自らにあることを忘れています。
これが自己欺瞞の一つの恐ろしさで、どうして他の人は自分を分かってくれないと、強い孤独に襲われることに。
自己欺瞞的なものも合わせて知っておきたい、自己欺瞞する人の特徴
| 1.勝つ方法を探るのではなく、負けを認めない方策を探す
負けず嫌いという特徴。自己欺瞞する人は多くの場合は負けず嫌いで、負けを認めたくないので自らを正当化するもの。
勝つ方法を探るのではなく、負けを認めない方策ばかりを探してしまうのです。
負けず嫌いの性格面は、上手く力に転換すると素晴らしいメリットになりますが、自己欺瞞する人物にとってはデメリットでしかありません。
| 2.思い込みが激しい、攻撃したりと自己中心的な振る舞い
プライドが高く、他の人の気持ちに鈍感という特徴面。自分の弱い部分を認められず、自己欺瞞で正当化していくのは、高いプライドが要因の一つ。
更に他者の気持ちに鈍感で、相手の本当の心情を察する能力も低く、自分自身に都合よく解釈してしまうところが。
また解釈の間違いには思い込みが激しいので気付かず、相手を攻撃したりと自己中心的な振る舞いが目立ちます。
| 3.楽な方向に流れたくて周囲の判断が変だと糾弾してしまう
承認欲求が高いという特徴。自己欺瞞する人はプライドは高くても、実は自らに自信が持てず、認めて欲しい気持ちが強いもの。
なので、自身の実力のなさを分かっていても、認められれば頑張る必要はないと考えています。
そのため、自分自身が望む評価を得られない場合、楽な方向に流れたくて周囲の判断が変だと糾弾してしまうことに。
| 4.想像力が弱く先を見通して考えるのが苦手、自分の言動が
イマジネーション力が脆弱という特徴面。想像する能力の意味ですが、自己欺瞞するタイプの人は目先の問題に囚われやすくいもの。
想像力が弱く先を見通して考えるのが苦手で、自分の言動が他の人に与える影響が分かりません。
なので自己欺瞞を生じさせることにより楽な方へ流れ、最終的には事態を悪化させてしまうことに。
| 5.周りの人たちから救いの手を差し伸べられるの待っている
内向的なタイプという特徴。自己欺瞞がやりたいことを諦める理由探し、そんなことになる人は内向的な性格というもの。
自らを過小評価していて、どうせ駄目に決まっていると、挑戦する前に諦めてしまいます。
また他の人との摩擦により傷つくことが怖いので、自ら積極的に行動はせず、周りの人たちから救いの手を差し伸べられるの待っています。
自己欺瞞に気づくことが大切なこと、胡魔化しなどには走らない対処法
| 1.今自分は自己欺瞞していると、小さな事柄でも自覚できる
先ずは自己欺瞞を自覚するということ。知覚しているところはさておき、無意識な自己欺瞞を察知するためには、自身の思考を意識することが大切。
疲れたと言って先に休憩を取ろうとしたり、間際になるまで行動を起こさない言い訳をしてしまったり、自分に対し甘くなるなど。
ほかにも、あの時こうしてくれると良かったのにと他人に対して思うなど、これらのような思考展開になっていないか注意することが大切。
一日中気にする必要はありませんが、たった今自分は自己欺瞞していると、小さな事柄でも自覚できるようになることがポイント。
| 2.出来るか出来ないかなど、自らの能力で判断できるように
自分自身を客観的に評価するということ。自己欺瞞する人物は自らを雰囲気で捉えて、過小評価をしてみたり過大評価してみたりするもの。
例を挙げると、動くべきとき自分には到底無理と過小評価して何一つしなかったり、不本意な評価を受けた際は、人を見る目がないと過大評価して自らを慰めたりといった感じ。
自己欺瞞から抜け出すためには、自分自身を客観的に評価することで、本当の自らの能力を把握しなければなりません。
周りから受ける意見や評価は真剣に受け止め、やるかやらないかや出来るか出来ないかなど、自らの能力で判断できるようになります。
| 3.普段と違う行動を、事態が好転回したという経験を積む
自らの常識を一旦捨て去るということ。自身がこれは普通のことや、皆がそう考えているという思いは、一般常識とは限らないもの。
自分本位な考え方自体が自己欺瞞を助長するもので、自分自身が多数派だと思い込んでいる限り、自己欺瞞を治すのは困難。
一般的な礼儀作法や公共のルール以外で、自分が思う常識を一旦完全に捨て去り、別の角度から物事を観察することがポイント。
普段と違う行動をしたら、事態が好転回したという経験を積むことで、自己欺瞞の欠点に気付き、自らのためになる行動を選択できるようになります。
| 4.頼まれたことをそつなくこなす、そんな人物は格好いい
直感を大事にし、自己欺瞞と縁のない人物を見つけるということ。物事に向かい合った際、直感的に最初に正しいと思ったことを大事にするというもの。
多くの場合、直感を信じて即行動すれば、後から振り返り正しいことが多いもの。その他には自分の周りにいる、自己欺瞞とは関係のない人物を見つけます。
例を挙げると、会社の上司に飲み物を買って来てと言われ、上司の好きな銘柄の適切な大きさのものを、普通に渡しているさり気ない姿など。
欺瞞などを気にもしないで、頼まれたことをそつなくこなす、そんな人物は格好いいもの。
| 5.多彩な価値観や考え方が、実感できる体験を積み重ねる
多くの人々接して、多彩な価値観に触れるということ。前述の常識を振り払うためにも、多くの人々と接して様々な価値観に触れるのは非常に重要なもの。
日常的に出会う人の話に耳を傾けて観察してみたり、ブログやSNSを見て色々な人の意見や気持ちを知ってみたり、沢山の本を読み登場人物の気持ちを疑似体験するなど。
ほかにもボランティア活動に参加してみたり、習い事などを始めることで、新しくなる人間関係にを飛び込むことで世界観を広げます。
自分ができる方法で良いので、多くの人々と接して世の中には多彩な価値観や考え方があると、実感できる体験を積み重ねます。
まとめ
極めて近い別の言い方は自己正当化とも。ここでは、意図しなくても脳が勝手に理由付け、自己欺瞞に陥らないための方法を紹介していました。その機会には、ぜひお役立てください。
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