人前でのゲップを避ける、自宅でできる呑気症の症状緩和対策と改善法



仕事中や人と会話しているときなど、ゲップが急に出そうになるのは困りもの。そのほかにもお腹が張り、ガス(おなら)が出そうで困惑したという体験は多くの人が持っています。

胃や腸の調子が悪いときにも、同様の症状がみられることがあるのですが、普段からゲップや膨満感が多いという場合は、呑気症(どんきしょう)を疑う必要があります。

空気嚥下症とも呼ばれる呑気症は、大量の空気を無意識のうちに呑み込むことで、胃や食道、腸などに空気が溜まり起こるもの。結果的に、ゲップやおなら、腹部膨満感などが頻繁にでる症状。日本人では8人に1人程度にみられる症状ですが、20代から50代の女性に多い傾向。

また、ゲップにより食べた物や胃液が逆流すると、胸焼けが生じるので、逆流性食道炎となってしまうことがあります。さらに、人前でゲップなどはし辛いので、それを抑えようとすることがストレスになり、再び空気を呑み込む悪循環

人によっては、うつ状態や不安症に陥ることもあるほどです。ここでは、人前でのゲップを避ける、自宅でできる呑気症の症状緩和対策と改善法を紹介しています。

 

 

 

 


空気を呑み込むだけで起こる、知りたい呑気症(どんきしょう)の原因


 

| 1.ストレス状態が常態化、無自覚に呑み込む空気量が多く

呑気症の大きな原因の一つがストレス。気苦労が絶えない現代社会では、誰にでも発症する可能性がある病気です。人間は食べたり飲んだりする際に、飲食物とともに少量の空気を呑込んでいます。わずかの空気量であれば問題ありません。

ただ呑気症の場合は、飲食の最中だけでなく、普段のなかで空気を無意識にたくさん呑込んでしまっています。例をあげると、不安になったり緊張したりする際、ゴクリと唾を呑み込みますが、その際に空気も嚥下。

なのでストレス状態が常態化すると、無自覚に呑み込む空気量が多くなり、呑気症の大きな原因になります。

 

| 2.別名を噛みしめ呑気症候群、呑み込む空気が多くなる結果

ストレスだけでない原因が、歯の噛みしめと関係するというもの。歯の噛みしめと言えば、食事をしている時など口を動かす状態をイメージします。ただ、ここでいう歯の噛みしめは、無意識のうちにしている状態。

人間の上下の歯は、肩の力が抜けているとき、通常は数ミリほど開いています。歯を噛みしめると舌が上顎に引っ付くので、奥へと唾液が流れやすくなります。

なので唾液と一緒に、呑み込む空気が多くなる結果になり、別名を噛みしめ呑気症候群。頭痛や肩こりに目の痛みなど、ストレスより酷い症状が出ることもあります。

 

 

 


食事をゆっくりと食べるなど、自宅でできる呑気症の対策と改善方法


 

|  1.急いだ食事は、食べた物に伴って空気を呑み込みやすく

医師の診察以外にも、自宅で症状の改善や対策に努めることはできます。最初にしたいのは、ゆっくりとよく噛んで食事をするということ。早食いなど急いで食事をすると、食べた物に伴って空気を呑み込みやすくなります。

焦ることなくゆっくりと食事を摂ることを心掛けます。スープや汁物などは音を立ててすすると、空気を呑み込みやすいので静かに飲むことが大事。また胃酸を逆流しやすくする、胃腸に負担をかけるものは控えるようにします。

 

| 2.リラックスできる音楽、アルファ波という脳波が出やすく

呑気症に対処するためには、主な誘因となっているストレスを緩和する必要があります。原因を探して対処するのも役立ちますが、有効な方法の一つが音楽を聴くこと。どんな音楽というわけでもなく、できるならヒーリングミュージックなどのリラックスできる音楽がポイント。

落ち着いたリズムの楽曲を聞くと、リラックス効果が得られ、アルファ波という脳波が出やすくなります。
これが、自律神経の釣り合いをとり安定させます。

 

| 3.とりあえず姿勢を良くすることが、呑気症改善の第一歩

姿勢を良くするというのも、呑気症対策にはうってつけの方法。普段から顎を引く習慣がついていると、姿勢も良くなり、口呼吸も改善しやすくなります。猫背の人の場合は、姿勢が悪いため胃を圧迫することになり、胃酸も逆流しやすくなります。

また口呼吸が癖になっている人は、鼻で呼吸ができないので、唾を飛ばすような話し方に。なので、とりあえず姿勢を良くすることが、呑気症改善の第一歩。呑気症のチェックには姿勢も重要。

 

| 4.胃腸の不快を解消してくれるツボ、神闕と天枢を押すなど

呑気症を緩和するのには、ツボを押すのも効果的。胃腸の不快を解消してくれるツボの最初は神闕(しんけつ)、これはズバリお臍の位置です。

もう一つが天枢(てんすう)で、人差し指をお臍に当て、薬指の隣くらいの場所。天枢はお臍の両側に2つあります。両方のツボとも、カイロで温めたり、ドライヤーを当てたりすると効き目が上がります。

 

 

 


西洋医学的には原因が不明確、確立されていない呑気症候群の治療方法


 

| 1.西洋薬による治療方法などは、まだ確立されていません

空気嚥下症とも呼ばれる呑気症は、西洋医学的には原因が不明確とされています。なので薬による治療方法などは、まだ確立されていません。

消化酵素薬をはじめ、消化管機能を改善させる薬を用いるケースが多くなります。それらに加え、精神症状が悪化している場合は、安定剤の使用が検討されます。ほかに歯科受診から入る方法も。

 

| 2.やはり症状改善には、空気を呑み込む癖を直すのが先決

実際に胃腸科を訪れる人は、歯を食いしばることで呑気症になる人が多くいます。胃腸に不快感があるほか、目の奥の痛みや顎関節の痛み、頭痛や目まいを伴うときもあります。腹部膨満感で胃の検査や大腸検査をしても、特に異常のない人は呑気症が疑われます。

これら、噛みしめ・呑気症候群は、腸の動きを良くする薬やガスを減らす薬を処方。ただ、なかなかスッキリしない方も多くいます。やはり症状改善には、空気を呑み込む癖を直すのが先決。

 

 

 


気の巡りが悪くなることで起こるとされる、呑気症の漢方医学的受取り


 

| 1.胃気滞とされる事例、気の巡りが悪化して起こる病的状態

呑気症は漢方医学で言われる「気滞」との関係が深いと考えられています。気滞とは主として精神的なストレスなどにより、気の巡りが悪化して起こる病的状態。

典型的な症状として、喉の閉塞やゲップ、胸部及びに腹部の膨満感のほか、食欲不振や吐気、ガスや下痢に便秘といった排便トラブル。ほかにもイライラ感や憂鬱感、生理痛や生理不順、不眠などかなり多岐にわたります。

なので呑気症は上腹部で発生した気滞により症状が表面化した、「胃気滞」とされる事例。

 

| 2.呑気症が長期化すると、食欲不振になることも少なくない

呑気症を「気滞」と捉えた場合、その治療方法となるのは滞った気の巡りを改善するのが中心になります。なので漢方薬のなかでも理気薬を含んだ、柴胡や枳実、陳皮に半夏、厚朴、香附子など気の流れを良くするのものが使われます。

また呑気症が長期化すると、空気を呑み込んでしまうことを過剰に心配し、食欲不振になることも少なくありません。食欲不振や気力の低下など、気の不足(気虚)症状が明白な事例では、人参や黄耆、白朮、甘草などの補気薬も含めます。

呑気症など気が停滞するケースでは、連鎖的に気の不足や血やの巡りにも影響がでるので、治療には総体的な視野が欠かせません。

 

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まとめ

普段からゲップや膨満感が多い場合に疑うとこと。ここでは人前でのゲップを避ける、自宅でできる呑気症(どんきしょう)の症状緩和対策と予防法を紹介しました。その際は、ぜひお役立てください。

 

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