気持ちが沈んでしまい、何をするにつけ元気がでないときはよくあるもの。さまざまな原因により、心がイライラしたり、ムカムカ、モヤモヤなど、気分が晴れないことがあります。
これは精神医学上では抑うつ気分と呼ばれ、気分が重かったり、憂鬱だったり、気分が沈むなどを訴える症状。
さらに、何をするにも元気がない状態は意欲低下とされます。こういった病状が進行すると、うつ状態に落ち入ることもでてきます。
診断を受けると、先ず統合失調症によるうつ状態の発生の可能性が疑われます。
そうでない場合、躁うつ病や内因性うつ病のうつ状態が考えられます。
好きな趣味などもまったくやる気が出ないという興味の喪失や、食欲低下による体重減少などを共にしている際は、こちらの可能性が高くなります。
これらの統合失調症、躁うつ病、内因性うつ病は内因性精神障害とされています。
述べたどれにも当てはまらない場合は、性格や環境影響が高い心因性精神障害のうつ状態。
ここでは、何をするにも元気がない状態、気持ちが沈む時に試してみたい対処法を紹介しています。
気分が滅入ったときに試してみたい、家の中でたった今からできる行動
| 1.深呼吸は、半強制的に吐き出すことから始めるのがコツ
今すぐできることの一つが、深呼吸をすること。秘訣として古くから取り上げられている物ですが、理由があって数回ほど大きく呼吸をすると、副交感神経が活性化されます。
神経系の一部である副交感神経は、心拍数や血圧を低下させる役目を果たしています。なので深呼吸の反復は、落ち着つきを持って考え方や感じ方を変える、ちょっとした方法。
自分で試す際は、肺から空気を取り除くため、深呼吸は半強制的に吐き出すことから始めるのがコツで、これを1から2秒間続けてから、深く吸い込み、お腹を膨らませます。
吸い込む時には6まで数え、ほぼ同じ時間息を止め、そしてゆっくり約12秒ほどで吐くこと。
これを1日に約10サイクル、できれば椅子の端に腰掛けて、目を閉じた状態で繰り返すことがポイント。
| 2.気分が沈んでいる時は、良質で十分な睡眠時間が必要とも
浮かない気持ちでやる気が出ないときは、すぐに寝てしまうというのも対処法の一つ。
特に嫌なことはあった日は、早めの就寝が大切です。日中に爽快で活性化した脳で、物事に対して的確に判断するためには、たっぷりと質の高い睡眠をとることが不可欠。
成績優秀な子供ほど、十分な睡眠時間を確保しているとも言われています。
睡眠中に分泌される代表的なホルモンは成長ホルモンで、その名の通り老化防止や疲労回復など効果があります。
疲れた身体で気分が沈んでいる時は、良質で十分な睡眠時間が必要ということ。
| 3.直感で好きと感じた花や植物を飾ると、気分も晴れ晴れ
花や観葉植物の力で、気分転換をするというのも対処法の一つ。フラワーセラピーとされる言葉もあるほどで、花や観葉植物を部屋に飾るだけ。
部屋の雰囲気ががらりと変わり、癒し効果やリラックス効果が溢れてきます。
またその生命力は、前向になれない自分を押しあげてくれるような不思議な力が伝わってきます。
世界の中で最も多種多様な花が、卸売りされていると言われる日本ですが、直感で好きと感じた花や植物を飾ると、気分も晴れ晴れすること請け合い。
| 4.とにかく吹っ切りたい場合は、樹木を思い起こさせる香り
アロマやハーブなどで香りを楽しむこと。こちらの対処法は香りによるもので、リフレッシュや疲労回復効果には、非常な効果があることは広く知られています。
天然アロマやハーブなど、リラックスして香りを楽しむため、よりオーガニックで純粋に楽しめるものがポイント。
気分的にとにかく吹っ切りたい場合は、ユーカリやティーツリーなどの森林や樹木を思い起こさせる香りがベター。
ハーブティーにも推奨されるペパーミントは、清涼感がふんだんにあり、意識や思考が明瞭になります。
| 5.取り掛かるのは、約30秒で終わらせることができるもの
30秒ルールを使ってみるということ。やることに追われていて、気持ちが沈んでいるときは、先ずはほんの一部だけ取り組むのが有効。
やることのうち取り掛かるのは、約30秒ほどで終わらせることができるもので、こうすれば先延ばしにする言い訳自体ができなくなります。
例をあげると、机の上に書類の山があるとき、圧倒されないで何枚かづつ紙をまとめるというようなこと。
すごくシンプルな考え方ですが、少しづつ行動することで元気が湧いてきます。
外出している最中にも知っておきたい、沈んだ気持ちから脱出する方法
| 1. 異なる道を通れば、見える景色も違い小さな発見が沢山
いつもと異なる道を通ってみるということ。出勤したり通学したりと、行きも帰りも日々決まった同じ道を歩き同じ時刻の時間の電車に乗る。そんな順序を繰り返しているもの。
毎日が同じことの繰り返しなら、起こる事柄も心の中も気分も同じことになります。なので、変化を自分自身で起こします。
それは日々決まったルーティンを少し変化させること。いつも通る道ではなく異なる道を通れば、見える景色も違い小さな発見が沢山あります。
それが心のもやもや感を晴らし、沈んだ気持ちから脱出させてくれます。
| 2.普段の行動や選択手順を逆に、自分の中の気持ち変える
いつもと違う選択をしてみるということ。自分の心の中にある何かを変えたい時や、身の回りで起こる事柄を変えたい時、日常で気軽にできる行動があります。
それは一日の中で行われる選択を変化させること。人間は朝起床してから夜寝るまで、一日に約9000回の選択をするとされています。
これはほとんど無意識の状態で、常に選択を継続しているということ。
なので、いつもコンビニで購入するお菓子がチョコレートであればクッキーにしたり、お昼時に行くお弁当屋さんを変えて見たりと、普段の行動や選択手順を逆にしてみます。
こうすることで自分の中の気持ち変えていくという対処法。
| 3.有酸素運動は、ストレス緩和や健康維持にも非常に効果的
ウォーキングやジムやトレーニングなど、軽く運動するということ。気分転換をはじめストレス解消にも多いに役立つのが、日常生活の中で汗をかき身体を動かすことです。
爽快感はもちろん、身体の中に溜まった無用なエネルギーを消費でき、生活習慣病の予防にもなり一石二鳥。
特に日常生活に取り入れやすいのがウォーキングで、特に有酸素運動はストレス緩和や健康維持にも非常に効果的なもの。
1日20分以上の有酸素運動を続けることが良いとされているので、通勤を歩きにしてみたり、帰りに一駅歩いてみたり、歩いてスーパーに買い物に行くなど、歩くことを普段の日常に組み込みます。
| 4.誰に遠慮することもない、好きなように自由気儘なプラン
気分をリフレッシュするのに、一人旅に出てみるという対処法。行ってみたかった場所や、行けなかった所など、自分のペースで回る一人旅にします。
誰に遠慮することも気を使うこともないので、自分の好きなように自由気儘なプランを立てられます。
また敢えて計画を立てずに、だいたいの行き先と宿を決め、フリーな旅にするのも自由。知らない場所を一日動き回れば、次の日の朝には、昨日とは違がった何かが心に芽生えてくるもの。
| 5.意識を中断、自分のスタイルに対して信用を与える練習
しばし立ち止まり、自分自身のために1つ良いことを言うこと。ひどい気分に陥った時は、大抵の人間が簡単に自己批判してしまうもの。
なので、気分が落ち込んでいると感じたら、自分への思いやりの愛情を持ち、対処することが重要。
自身を否定的に考えているときは、意識の流れを中断し、自分のスタイルに対して信用を与えることを練習します。
自分自身を評価することをせず、感情や心の傷を和らげるのがポイント。この練習がうつ病や不安から、身を守る上で役立つ研究結果もあります。
用意するもの、落ち込んだ時に役に立つ言葉を見つけて対処という方法
状況が自分の思い通りに鳴らないで、気分が沈む時にイライラするのもよくあること。さらに気分が沈むのが生理前なら、月経前症候群(PMS)の典型的な症状。
こんな時に用意しておきたいのが、落ち込んで気分が沈むときに役に立つ言葉を見つけて置くこと。
| 1.流石にお笑い怪獣は、落ち込むことの意味を分かっている
落ち込まないんですかという質問に。「落ち込まへん、それは貴方たちが過信しすぎ。自分がもっと出来ると思うから落ち込む。何があってもこんなもん、と思っていると落ち込まない。」
これは日本のお笑いタレントの明石家さんまの言葉。流石にお笑い怪獣は落ち込むことの意味を分かっていますね。
| 2.人生山あり谷ありの中、生き抜いてきた重みを感じさせる
「楽観よし悲観よし。悲観の中にも道があり、楽観の中にも道がある」
これはパナソニックの創業者の松下幸之助の言葉。人生山あり谷ありの中から、生き抜いてきた重みを感じさせる短文です。
| 3.いつもマイペース、万が一にも落ち込む必要はありません
「もし誰かにお前は負け組だと言われたとしても、いま俺は負けているのか位の軽い気持ちで考えていればいい。万が一にも落ち込む必要はまったくありません。」
こちらは漫画家の蛭子能収の言葉。いつもマイペースでで生きている同氏らしさが伝わってきます。本当に万が一にも落ち込む必要はありませんね。
まとめ
精神医学上では抑うつ気分と呼ばれるここでは、。何をするにも元気がない状態、気持ちが沈む時に試してみたい対処法を紹介しました。気分が沈んだ際は、ぜひお役立てください。
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