対人恐怖とパニック障害の合わせ技、すぐ取り組む嘔吐恐怖症の克服法



吐き気恐怖症とも嘔吐恐怖症とも呼ばれる症状で苦しむ人がいます。これは恐怖症の1つで、吐くこと(嘔吐)への恐怖心がつのり、吐いたらどうしようという気持ちが強くなるもの。なので、自宅などでは少なく、人と関係するシーンの電車内や職場、人混みや飲み会などで深まります。

この症状が重症化すると、バスや電車などの公共交通機関に乗れなくなったり、具合の悪そうな人や酔った人を見かけると避けるようになります。さらに特定食品を食べなくなったり生ものを食べないなど、日々の日常生活にも大きな支障が発生すもの。

多くの人にとって、吐くこと自体は気持ちの良いものではありません。なので、自ら進んで吐きたいと感じている人はいない状況。嘔吐恐怖症に陥った原因は人それぞれで、実際に人前で吐いたなど、嘔吐に関する経験をしたという場合と、切っ掛けは何もがない場合があります。

ただ人によって特徴もあり、人目を気にするタイプや元来心配性の人が陥りやすい傾向。ここでは、対人恐怖とパニック障害の合わせ技、すぐ取り組む嘔吐恐怖症の克服法を紹介しています。

 

 

 


吐き気恐怖症のパターン、パニック障害の発症状況により3類型に分類


 

| 1.食が細い傾向に多くいるタイプ、不安などのパニック障害

パニック発作の症状の一つで、嘔気症状が強くでて発症してしまうもの。幼少期の特徴では、給食を残してしまうなど、食が細い傾向に多くいるタイプ。

もともと、不安感などのパニック障害は、防御反応として生理的に備わっています。こちらはそれに、社会的な不安の対人恐怖を伴うもの。

 

| 2.嘔吐したときに発症、胃腸炎や風邪などの身体症状が理由

続いてはパニック発作とは関係なく、胃腸炎や風邪などの身体症状によって、嘔吐したときに発症するもの。こちらも虚弱体質の傾向が強いタイプに多く見られますが、対人恐怖と同様パニック障害の性質を、双方含むのが特徴となっています。

 

| 3.羞恥心、過去に人前で吐いた経験がトラウマとなり発症

嘔吐した際の恥ずかしさや他の人から拒絶されたことで、症状が現れるものの一つ。こちらは神経質傾向が強いタイプに多く認められます。

ただ、まだ認知度が低いため治療の対象とされにくい症状。こちらはパニック障害とは関係なく、過去に人前で吐いた経験がトラウマとなり発症することもあります。

 

 

 


具体的な吐き方を指南、吐くことに慣れることにより嘔吐恐怖症を克服


 

嘔吐恐怖症を持つ女性がつわりの際は、日常生活を送るのが困難になることもあります。つわり自体は病気ではないとはよく聞く台詞ですが、むしろ病気ではないので余計に辛いもの。

匂いにも敏感になり、体重が減る方もいます。嘔吐恐怖症の子育て中もそうですが、これは吐くことに慣れることによって克服できます。ここでは具体的な吐き方を紹介。

 

| 1.気持ち悪さが軽い間に、トイレに駆け込み積極的にえずく

吐き気が本格的に到来する前に、積極的にえずくということ。どんな吐き気にもサインがあり、気持ち悪さが幾度か襲ってきます。

我慢せず気持ち悪さが軽い間にトイレに駆け込み、わざと積極的に「えずき」ます。顔を低くしてしゃがみ込み、せき込むようにすると、吐き気が少しおさまるもの。

 

| 2.消化できない毒素がある、今のうちに吐いておくと有効

解毒と思うことで、吐くことを恐れないということ。吐くことを恐れると余計に苦しいもの。耐えていると、胃もどっちつかずになり、痙攣するだけで身体は倍も疲れてしまいます。なので、吐くことに対して、強気で前向きでいることが大切。

実際吐いている際は、消化できない毒素があるので、今のうちに吐いておくと有効と心の中で呟きます。こうすれば、嘔吐した後も心地は爽快。

 

| 3.吐きやすく、便座と一体化する姿勢とも呼ばれているもの

吐くときの姿勢も大切。一番楽な体勢は、顔を平行にする姿勢で便座に突っ込み、両手は便座とおでこの間におくこと。よくあった授業中に教室で寝たりするときの姿勢です。

このことを考えて、便座はできる限り綺麗に掃除する習慣をつけます。このは体勢は吐きやすく、便座と一体する姿勢とも呼ばれています。

 

| 4.最後の胃粘液など完全に出し切るまで、ひと頑張りする

吐く前の段階で口を開けておくのがポイント。吐くときに口を閉めていると、その時が来た際は本来の意味で後味が悪いもの。吐き気が来るだいぶ前から口を開けていると、喉から直接吐瀉物が出てくるので、後味の嫌な思いがほとんど残りません。

吐き尽くすことが大事なことで、最後の胃粘液など完全に出し切るまで、ひと頑張りすることが重要。

 

| 5.自分の世界に入り込み集中すること、嘔吐の苦しさを克服

目を閉じて吐くことに集中することもポイント。目は瞑っていた方が良く、あんまり方々見ないでいること。目を閉じていると、胃との対話ができるような気もするほか、苦しさも軽減されます。

自分の世界に入り込み集中することで、嘔吐の苦しさを克服していくことができます。

 

 

 


認知行動療法が有効、行われる嘔吐恐怖症の治療方法などを知っておく


嘔吐恐怖症と診断された場合の治し方ですが、その知識を知っておくと役に立ちます。滅多に起こらないことで、子供にしてもインパクトは強いもの。

しかも自分では制御が困難で、強い不安と恐怖を感じてしまいます。現在行われている、嘔吐恐怖症の治療方法などを知っておくと、生活の上で役に立ちます。

 

| 1.苦手としている場面を段々と慣らす、認知行動療法が有効

人目を気にして恥をかきたくない人に摂っては、吐くという行為は最も避けたいものの一つ。吐くことを恐れを抱き、ある特定の場所やシーンを避けたり、電車に乗る前に食事を摂らないなどの回避行動をしないようにすることが重要になります。

嘔吐とは本来、身体にとり有毒なものを除外しようとする反射。なので自分が思うほど怖いものではない、そんな考え方に改める必要があります。抗うつ薬や抗不安薬などの薬物治療のほか、苦手としている場面を段々と慣らしていく、認知行動療法が有効。

 

| 2.ソフトが一般的、直面することで不安感や恐怖感を減少

嘔吐恐怖症には認知の修正をしたり段階的な暴露といった、認知行動療法が不可欠。ではどういった治療が行われているかと言えば、ソフトを使ったものが一般的。

これは最初、嘔吐場面を想像させる文字から始まり、恐怖感の少ない現実感がない嘔吐場面のイラストから、段々とリアルな嘔吐場面の絵姿、さらに写真から最終的に動画へと、恐怖心を段階的に追うことで克服していくもの。

こうして直面することにより、不安感や恐怖感を減少させる方法。

 

|  3.順化を繰り返し行うこと、充分な嘔吐恐怖への感覚の低減

嘔吐恐怖にはプロセスに乗っ取った曝露療法が適していますが、これはひとしきり同じ刺激に晒されていると、不安に対する順化が起こるという人間の習性を利用したもの。この順化を繰り返し行うことで、充分な嘔吐恐怖への感覚の低減がもたらされます。

さらに他人の嘔吐場面に出くわしても大丈夫という自信がつけば、心理士とのカウンセリングで、嘔吐物への抵抗感を失くします。これには吐瀉物を片付けるという課題に取り組むことが効果的。

 

みんなのおなかの健康。

5歳からお年寄りまで家族みんなのおなかの健康に

 

まとめ

ある人には吐いたらどうしようとの気持ちが強くあるもの。ここでは、対人恐怖とパニック障害の合わせ技、すぐ取り組む嘔吐恐怖症の克服法を紹介しました。その折には、ぜひお役立てください。

 

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