さまざまなことが頭から離れない、悲しい気持ちを切り替える対処方法



人生を過ごしていく中で、辛い悲しみに出会うことは誰しもあるもの。大切な人がいなくなったり、可愛がったペットが亡くなった時など、悲しみの経験は本当に忘れられません。どうあがいても、逆立ちしても、色々なことが思い出され思考停止状態になります。

意識すればするほど、悲しみはどんどん深くなり、頭から離れることはありません。そんなどん底の悲しい気持ちの時、いつになったらこの気持ちから解放されるのかと思うもの。悲しみの忘れ方があれば、ここから抜け出して、楽になれるのにと考えます。

でも幸いなことに、人間の脳はこんな辛い記憶を減らしてくれる、忘却というシステムを持っています。ここでは、さまざまなことが頭から離れない、悲しい気持ちを切り替える対処方法を紹介しています。新しい明日に出発しましょう。

 

 


冷静な対処のために知っておきたい、悲しい気持ちになる3つの過程


 

| 1.否認の反応、その事実を聞き入れることができないこと

最初は否認という過程。文字通り受け入れられないという意味で、大切な誰かを亡した時など、すんなりとはいきません。あまりの衝撃に普通の精神状態ではいられず、茫然とすることがほとんど。

そんな際の人の最初の反応といえば、そんなことがあるはずないや何かの間違いというもので、事実を聞き入れることができないこと。これが否認の反応です。

 

| 2.否認の次にやってくる反応、悲しみの中の絶望というもの

2つ目は絶望という過程。最初の反応である否認を続けたところで、その事実が変わらないことが分かります。そうすると、次に現実に直面することになります。

それは大切な人が本当に居なくなってしまったという現実。こうして否認の次にやってくる反応が、悲しみの中の絶望というものです。

 

| 3.何とか日常生活を送れるほどになる、受容と回復の過程

3つ目の反応が受容回復の過程。苦難の絶望の気持ちの中にあって、辛く悲しい気持ちに真剣に向き合うことで、少しずつ心情的な整理ができるようになります。

悲しいけど前を向いて歩かなければや、亡くなった人もいつまでも悲しむなと望んでいるなど、段々と悲しみを受け入れた上で、現実に目を向け前向きに生きていく気持ちになります。何とか日常生活を送れるほどになるのが、受容回復の過程。

 

この3つの過程が上手く進まないと、いつになっても悲しみが忘れ去れないで、日常生活に支障を来たしたりする場合がでてきます。それは否認状態のままで止まってしまったり、絶望から前進できなかったりということ。

なので、悲しみの忘れ方にとって大事なのは、上記の過程を順序良く送ることです。 対処法を参考に気持ちを切り替えます。

 

 

 


どのようにするのか悩むもの、心を癒してくれる5つの悲しみの忘れ方


 

| 1.きちんと睡眠をとり規則正しい生活リズムを考えるだけ

取って置きの忘れ方の一つが、悲しみを心の問題ではなく、身体の問題と捉える方法。そうすることで疲労や病気と同じことになり、複雑なことではなくなります。例をあげると、悲しみにより胸が痛むのは、ただ単に心臓が弱っているものと考えを置き換えます。

こうしてた自分が捕われている悲しみを、すべて身体の不調とする方法。着眼点を変えたら、後は自分の体をメンテナンスすること自体に専念します。身体が不調なのですから、きちんと睡眠をとり規則正しい生活リズムを考えるだけ。こうすれば悲しみが薄れること請け合い。

 

| 2.忘却機能が働くと、半年経たないで悲しい経験を忘れる

悲しみの忘れ方にとり、時間の概念は必要不可欠なもの。よく聞く言葉にある、苦しみや悲しみは時間が解決してくれるというものです。

心理学者のヘルマン・エビングハウスが調査を行い、人間の記憶について一定の忘却機能があることを発見しました。この忘れる工程を表に現したところ、曲線の軌跡を残し人間の記憶は、段々と希薄になることが分かりました。これは忘却曲線と呼ばれています。

悲しい記憶のケースでは、研究結果では3ケ月程度までゆるい弧を描きながら記憶量が下降。通常通り忘却機能が働いていれば、半年経たないで悲しい経験や辛い経験のほとんどを忘れることができます。

 

| 3.忘れようとする努力は、反復する暗記術などと同じもの

忘れることを力まないということ。悲しみを忘れようと願っても忘れられずに、苦しい思いが続く人もいるもの。これは忘れようと意識することで、逆に忘れられないという心理状態です。

心理学者のウェグナーが行ったシロクマ実験では、シロクマの映像を見せたいくつかのグループのうち、絶対忘れて下さいと念押しされたグループが、シロクマのことを一番覚えていたという結果になりました。

人間は忘れようと考える度に、何を忘れるのかを脳がチェックします。なので、忘れたい記憶がいちいち呼び起され、繰り返されることに。なので、忘れようとする努力は、反復する暗記術などと同じもの。

 

| 4.通夜などの儀式は、気持ちの整理を着けるため重要な役割

悲しみに敢然と向き合うということ。前述のように、忘れようと努力するほど、悲しみは返って忘れられないものになります。悲しみを忘れる対処の仕方として、悲しい時にはその気持ちを回避せずに、敢然と向き合ってしまった方がより早い忘却へと繋がります。

例をあげると、大切な人が亡くなった時。告別式やお通夜などの儀式は、気持ちを整理整頓するには、とても重要な役割を果たすもの。お葬式に参加することは、否認状態から受容と回復へと続いていきます。

 

| 5.言葉にして吐き出す、感情の放出が忘却への期間を早める

悲しい気持ちを文字にして吐き出したり、友人や家族などに話すことも有効な方法の一つ。悲しい思い出を自分一人で抱きしめたり、責め立てたりするのはよくありません。先ず、悲しみをもたらした事柄を敢えて鮮明に思い出し、記録してみること。

後はそのどうしようもない悲しい感情を、言葉にして外にどんどんと吐き出します。この過程で涙腺が緩んだら、気のすむまで泣くこと。また怒りの感情がこみあげてきたら、これも言葉にして吐き出します。この様な感情の放出が、忘却への期間を早めてくれます。

 

 

 


マイナス感情が続いたり悲しい気持ちのとき、勇気づけてくれる言葉


 

| 1.悲しい気持ちは手放す、ノーベル文学賞ヘルマン・ヘッセ

「しがみつくことで強くなれると思案する者もいる。しかし往々にして手放すことで強くなれるのだ。」

これはドイツの詩人でノーベル文学賞受賞作家のヘルマン・ヘッセの言葉。悲しい気持ちは手放したいところですね。

 

| 2.明日の希望に向けて前進したいところ、ヘレン・ケラー

「元気を出しなさい。今日の失敗についてではなく、明日やって来るかもしれない成功について考えるのです。」

これは米国の教育家で著作家のヘレン・ケラーの言葉。本当に今日の悲しみに暮れるのではなく、明日の希望に向けて前進したいところですね。

 

| 3.すべて耐えて笑うことで明日に向かう、手塚治虫の言葉

「数えきれないほど、悔しい思いがあったその度に、お袋の我慢しなさいという言葉を思い浮かべ、何とか笑ってきたんです。」

こちらは日本の漫画家で医学博士の手塚治虫の言葉。悔しいことも悲しいことも、すべて耐えて笑うことで明日に向かえますね。

 

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まとめ

悲しみは人生の中で出会うことは誰しもあるもの。ここでは、さまざまなことが頭から離れない、悲しい気持ちを切り替える対処方法を紹介しました。ここ一番で、ぜひお役立てください。

 

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