ぼーっとするのは病気かも知れない、押さえておきたい意味と対処法



常日頃から、今一つ頭の中が冴えず、仕事や勉強などでなかなか成果が出せないこともあるもの。この判断力や集中力が鈍っている状態を、頭が回っていないと表現することもあります。年齢にしたがい、若い頃ほど頭が回らないと、感じる人は少なくないもの。

ただ、場合によってはぼーっとするのは病気かも知れないので、そのまま放置できないこともあります。例えば、症状を訴え病院で診察を受けても、検査等では異常が見つからないのに、慢性的に病状がでているなど。

こんな時は、異常がないので精神的なものとされたり、何の病気か解らない時に伝えられる自律神経失調症と診断されます。考えようとして考えがまとまらず、頭が働かないで周りの話題にを追いかけられないとき、考えられる要素はどこにあるのか。

ここでは、ぼーっとするのは病気かも知れない、押さえておきたいその意味と対処法を紹介しています。

 

 

 


なるべく早く知っておきたい、頭がぼーっとする原因と考えられる病気


 

| 1.自律神経失調症、個人により症状が大きく違うのが特徴

診断で一番多いといってもいいのが、自律神経失調症。これは過剰な心身へのストレスなどにより自律神経が乱れることで、心と身体に不調が現れる状態。頭が回らないばかりでなく、気分の落ち込みや不安、緊張などが多くみられます。

身体の症状として、だるさや吐き気のほか、肩こり、手足のしびれ、動悸、不眠、頭痛、めまいなどが付帯して生じることもあります。ただ、個人により現われる症状が大きく違うのが特徴。

 

| 2.うつ病、時間が経っても気分は晴れず強い抑うつ感が継続

精神的な面で増えているのが、うつ病。気分が沈み込み、好奇心や喜びを失くした状態が長い間続く状態。誰しも気分が落ち込んだり沈んだりすることはあるものですが、うつ病は時間が経っても気分は晴れず、強い抑うつ感が継続します。

集中力が続かないのはもちろん、涙もろくなったり、性欲減退や食欲低下などの症状が現れることもあります。

 

| 3.統合失調症、社会性が著しく低下し感情の起伏が減るのも

妄想や幻覚などを特徴とする病気が、統合失調症。主に10代から30代で発症例が多いとされるもの。まとまりのない行動をしたり、本来の意味が失われたことを話したりすることがあります。社会性が著しく低下し、感情の起伏が減ることも特徴の一つ。

後をつけられたり、見張られているような被害妄想が出ることもあります。また、統合失調症の症状が出る以前に、集中力が低下したり、睡眠障害やひきこもりなどが生じることもあります。

 

| 4.慢性疲労症候群、疲労感や倦怠感が長期間に渡って継続

知っておきたい慢性疲労症候群。日常生活に不都合があるほどの、疲労感や倦怠感が長期間に渡って継続する状態。頭が回らなくなるのはもちろん、全身の疲労をや筋肉痛、睡眠障害などを伴うことがあります。

うつ病や更年期障害と症状が似ているため、それらと思い込んでしまう事例も多くあるといわれています。

 

| 5.意識障害、普段の反応が違ったり考えに収拾がつかない

何かの病気による意識障害。何かの要因により事柄の認知機能が阻害されていると、普段の反応が違ったり、考えに収拾がつかないことがあります。障害が重篤になれば、起こしてもすぐ寝てしまったり、昏睡状態になることもあります。

数多くある原因は、過度の飲酒をはじめ、低血糖や高血糖、一酸化炭素中毒や低酸素状態、腎不全や肝不全による脳症など。

 

 

 


ぼーっとする意味がある、医療用語のデフォルトモード・ネットワーク


 

最近いわれているのが、何もしないことの重要性です。ぼーっとするのが好きな人も世の中には多くいますが、ビジネスで忙しい人ほどリラックスのため、ぼーっと過ごす時間が欠かせないもの。

その意味に鋭く迫っているのが、ワシントン大学のレイクル教授が提案した、「デフォルトモード・ネットワーク」という理論。それを見て見ましょう。

 

| 1.アイドリング状態、色々な脳の活動をまとめるのに重要

人間の脳は体重の2%ほどの大きさですが、体の全体が消費する全エネルギーの20%を使用しています。この脳の消費エネルギーのうち60-80%ほどが、デフォルトモード・ネットワーク(DMN)という脳回路に使用されています。

これは脳が意識的活動をしていないとき、要するにぼーっとしているときに働いている領域。自動車でいう同様で、これから発生するかも知れない事柄に備えるため、色々な脳の活動をまとめるのに重要な役割を担っています。

 

| 2.DMNの活動を観察、被験者が失敗を犯すか事前に予測

人間の脳活動においては、二つのニューラルネットワークが極めて重要であることが判明しています。一つ目は、我々が周囲の世界に反応するのを可能にしている、外界方向へ向けられたネットワーク。もう一つは特段何もしていないときに活性化する、デフォルトモード・ネットワーク(DMN)です。

この大きなエネルギーを使うDMNは、何もしないで不明瞭な状態のときの脳の活動。ある実験結果では,DMNの活動を観察することにより、被験者が失敗を犯すかどうか事前に予測できたとされます。

 

| 3.大きな間違い、ぼーっとしている時間がもったいないこと

何もしないことで手に入る効果も徐々に判明しています。例をあげると、脳の中に散乱する記憶の断片を、無意識のうちに結び付け、思わぬヒラメキを生み出しているのではないかと注目されています。

ほかにも感情を抑制する後部の帯状回と、運動機能や認知機能を司る前頭葉の内側が活性化することが明白になることで、アルツハイマー病の治療にも効き目があるとされています。大人になると、ぼーっとしている時間はもったいないと思いがちですが、それは大きな間違い

 

| 4.ブレイン・スランバーを実行、意識的に脳をアイドリング

意識的に何もしない状態をつくるのが、脳のまどろみであるブレイン・スランバー。意図的にぼーっとするブレイン・スランバーを実行することで、集中力がアップしたり、新しいアイデアを思いつきやすくなったり、焦りの感情が込みあげなくなったとの報告が相次いでいます。

これは意識的に脳をアイドリングさせることで、淀んでいる脳内の不安が解消したものと考えられます。

 

 

 


ぼーっとする時間と逆に、試してみたい日常生活の中でできる対処法


 

| 1.意図的に行うブレイン・スランバー、正しいやり方を知る

脳のまどろみを自ら意識的に作るのがブレイン・スランバーですが、やり方は何も考えないで一点を見つめるだけ。一般的な瞑想術とは異なっていて、目を瞑ったり、特定の形態をとるなどのルールはありません。

椅子などに座っていればよく、睡眠状態になるのだけが避けること。あくまで何も考えていない状態で、目を開いているのが大切。

瞑想や座禅などの修行にもあることで、難しいのは当然ですが、ぼーっとした状態になるポイントは、人が多く行き交う大通り風景や、海などの自然を見ること。

 

| 2.日々20分の空想、飽きるという行為自体も大切なこと

こちらは子どもなどに行って貰いたい、能動的な日々の20分間の空想というもの。もちろん大人にも効き目があり、クレヨンなどの書くものや画材など置いた場所で過ごすというもの。

日々20分も空想していれば飽きてしまうという声もありますが、飽きるという行為自体も大切です。何故なら人間は飽きると、クリエイティブな気持ちが湧いてきます。

 

| 3.ストレス解消のため、日常から離れる体験をするのも大切

ストレスや疲れにより、頭が回らずぼーっとすることもあります。これは一時的なものであり、ストレスや疲労から回復すれば、元の状態に復帰することが一般的。

なのでこれらをを感じたら、身体の休めというサイン。ストレス解消のため休暇をとり旅行をするなど、日常生活から離れる体験をするのも大切です。ほかに没頭できる趣味など、気分転換の方法を探します。

 

| 4.規則正しい生活を心掛け、充分な睡眠時間を確保したい

睡眠不足も頭をぼーっとさせ、回らなくしている要因の一つです。日々夜更かしが続くと、どうしても日中ぼんやりすることが多くなるもの。なので睡眠不足のときは、短い時間でも昼寝をするなど、不足した睡眠時間を補うようにします。

オフィスなどで昼寝が難しい場合は、目をしばらく閉じているだけでも、それなりの効果があるとされています。規則正しい生活を心掛けることで、充分な睡眠時間を確保したいところ。生活リズムの乱れから慢性的な寝不足に陥らないように注意。

 


ぼーっとすること、漢方医学から見ると自律神経失調症と呼ばれる症状


 

| 1.脳内の血流が低下、考えられず意識が明瞭に保てない状態

自律神経失調症でいわれる頭がボーっとするということ。自律神経失調症と呼ばれるものは、血流の低下症状を積極的に疑う疾患です。脳内の血流が低下しているため、考えること自体ができなかったり、意識が明瞭に保てない状態。

この症状が重くなっていくと、思考力の低下をはじめ、記憶力低下や判断力の低下、集中力不足などに繋がります。いわゆる脳の働きが、血流不足が原因で低下した状態。

 

| 2.自律神経失調症は、西洋医学的認定の正式病名ではない

脳内の血流が低下しているということは、頭部での血流も減少しているということ。目が疲れてしょぼついたり、眩しかったり、頭痛や頭が重いやふわふわするなど、諸症状が同時発生することも多くなります。これらも自律神経失調症と診断されます。

ただこれらは、西洋医学的に認定された正式病名ではありません。多くは血流を改善することで、回復に繋がります。これは漢方薬の得手とするところ。

 

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まとめ

常日頃から今一つ頭の中が冴えない場合。ここでは、ぼーっとするのは病気かも知れない、押さえておきたい意味と対処法を紹介しました。その折には、ぜひお役立てください。

 

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