燃え尽き症候群の診断とうつとの違い、自宅でできる治療や回復対策


燃え尽き症候群とは、別名をバーンアウトと呼ばれるもの。つらい仕事や受験勉強などが引き金になり、朗らかだった人物が急に何もしなくなるといった状態。真面目で熱意がある人ほどなることが多いといわれており、職場で手抜きをしたり、欠勤が続く場合などバーンアウトの兆候が疑われます。

バーンアウトを提案したのは、米国の精神心理学者ハーバート・J・フロイデンバーガー。以前勤務していた場所で、同僚の多くが心身の異常を申し出て、仕事への関心や意欲を喪失する姿を目撃したことから。

このときの状態は、ドラッグ常用者に見られる無気力や無感動状態に似ていました。なので、その俗語のバーンアウトという言葉で表しました。このバーンアウトでよく現われる症状は、心的な疲労感や空虚感とともに起こる自己嫌悪など。

バーンアウトに陥ると、受験の後なら引きこもり、職場では作業能力や効率の低下といった手抜きの問題が生じます。最初は軽い気持ちの落ち込みから始まり、朝起きれなくなったり、会社に行くのが嫌になったり、アルコールの摂取量が増えるなど生活が乱れます。

状態がさらに高じると、家庭生活の崩壊や自殺、犯罪や突然死などに繋がることもあるので注意が必要。燃え尽き症候群診断うつとの違いからみる症状や、自宅でできる治療や回復対策を紹介しています。

 

 


燃え尽き症候群に参照される兆候と症状、うつ病との大きな差異


燃え尽き症候群には、だんだんと現われてくる兆候があります。例をあげると、気持ちがふさいだり、やる気が起きなかったり、何も考えられなくなったりします。

ほかに自律神経が乱れることによる、身体的な症状も兆候の一つ。精神的症状だけでなく、季節の変わり目は体の調子の変化も大きく、めまいや片頭痛など慎重に見極めることが重要。

 

| 1.情緒的資源が底をついたことが原因とされる、情緒的消耗

情緒的な消耗は、 仕事を通じて情緒的な力を出し尽くすことで、消耗してしまった状態と意義付けられるもの。ここでいう消耗は、常識的な消耗感や疲労感などの自覚症状ではなく、情緒的資源が底をついたことが原因となるものです。

情緒的な消耗はバーンアウトの中核となる主症状。ほかの2つの症状は、この情緒的資源が底をついたことから、付随的に生じたものであるという見立てが主流になっています。

 

| 2.冷酷な対応や思いやりのない対応などに現れる、脱人格化

情緒的なバイタリティーを使い果たした状態になると、それ以上の情緒の消耗を防止するため起こるのが自己防衛反応。脱人格化とされる行動がしばしばみられます。相手の人格を考えない、冷酷な対応や思いやりのない対応などがこれに相当します。

これは非人間的な対応と呼ばれるもので、シンプルな書類整理に生き甲斐を感じたり、取引先に理解できない専門用語を列挙するなどの行動は、脱人格化をよく現した事例。

 

| 3.自己の有能感が急激に減少する、個人的な達成感の低下

この個人的達成感は、 人的サービスの職務に関係する達成感、有能感と定義されています。上記の内容で仕事の成果が落ち込んだ場合、自己の達成感や有能感は急激に減少します。これが言うところの個人的達成感の低下。

その結果向かうのは、自分には能力がないという自己否定。これが職場などの組織に向かうと、仕事が相応しくないと転職に繋がることもあります。3つの以上の症状は、バーンアウト測定尺度が定義付けているもの。

 

| 4.うつ病に似ている燃え尽き症候群は、診断名にもない

この燃え尽き症候群と似ているものに、うつ病があります。憂うつであることや、気分がふさぎ込む、自分を懲らしめる思考になるなどの状態が似ています。

しかし燃え尽き症候群は、自己を責めながらも怒りの矛先を向ける対象があったり、罪悪感より喪失感や絶望感が大きいという特徴があります。さらには、自分を高く評価してくれる人への強い憧れという点。

公式な精神疾患でいえば、診断名にもなっていません。認識障害などとも扱われていないのが、今の医学的診断の現状です。

 


燃え尽き症候群の診断と、陥る要因やなりやすい人のタイプ


| 1.マスラーク・バーンアウト・インベントリー、略してMBI

燃え尽き症候群の診断をする際に使用されるのが、通称バーンアウト尺度。これはMaslach Burnout Inventory-略してMBI。これに当てはまる症状を物差しとして、自覚症状を推し量るものです。MBIを考案したのは、クリスティーナ・マスラークという社会心理学者。

この研究は、バーンアウトとは実証的にみて、どんな状態を意味するのかが出発点。危険性を感じる方は、対策のためチェック

※ヒューマンサービス職のストレス 久保 真人(同志社大学教授)参照

 

| 2.個人的要因は年齢や性別ほか、ストレスの意図的対処など

バーンアウトから見る個人的要因には、年齢や性別をはじめ、性格や勤続年数、ストレスへの意図的な対処など。さらに男性よりも女性の方が、情緒的な消耗感が高い要素が強いため、高いバーンアウトの蓋然性があるとされています。

ものごとの対処方法を見るとは、問題回避をしたり、意識的に逃避する方がバーンアウト促進に繋がるとされています。

 

| 3.長時間に渡る勤務や厳しい割り当てなど、環境要因からも

バーンアウトからみて最大の環境要因は、長時間に渡る勤務や厳しい割り当て、身体的に重荷となる作業などがあります。ほかにも不規則な勤務時間や作業量など、職務上の過剰な負担です。職種や業種などを問題にせず、さまざまな職業で多くなっています。

特に職場適応できない若年層に発症が多く見られ、人的なサービスの対人援助職が多発傾向。仕事ができる優秀な社員は、仕事量を多く振り分けられ、さまざまな権限を与えられます。これが個人的な限界を超えてしまえば、燃え尽き症候群の発症率は上昇します。

 

| 4.相手のために耐忍び仕事に誠実な人は、バーンアウト注意

仕事とひたむきな態度で向き合い、相手のために耐忍び仕事に誠実な人ほど、バーンアウトに陥りやすいとされています。また、仕事への経験がわずかな若年層ほど、仕事に対して高い理想の傾向にあり、現実との隔たりを感じることでバーンアウトしてしまうと考えられています。

真っ正直に真正面から取り組む人ほど、戒めなければならないのが燃え尽き症候群

 

 

 


バーンアウトと関係する理由を探ること、自宅でできる治療や回復対策


燃え尽き症候群の症状は、自分自身では気が付きにくいこともあります。バーンアウト尺度などで、そうかもしれないと思った際は、家族や信頼できる友人に依頼して気にかけてもらうことが大事。自分の認識がないときは、外からの意見はたいへん貴重なものです。

現実を知るのは怖いものですが、自分の具合が悪いことと、その理由を受け入れる心の準備が重要。自覚したら、自宅でできる治療や回復対策を試します。

| 1.ストレスと上手に向き合う方法で、バーンアウトを防止

先ず気に掛けることがストレスです。燃え尽き症候群は、ストレスを過度に感じ続けることで発症するとされます。逆に言うと、ストレスと上手に向き合う方法を知っていれば、バーンアウトは未然に防止することもできます。

ストレスと上手に向き合うには、自分で余分なストレスを増やさないことや、自分の限界を知っておくこと。不安や緊張の高まりを感じたら、そこで立ち止まり、現在の状況を別角度から細かく見るのが大切です。こういった技を習得するのがポイント。

 

| 2.バーンアウトと関係する、理由を探ることが非常に重要

バーンアウトと関係しているものが、どういったものか理由を探ることが非常に重要です。原因が仕事にあるのであれば、具体的な問題点を探ります。できるだけ変える努力をしますが、変えられそうでない問題であれば断ち切ること。

もしかすると仕事の辞め時かも知れません。辞めるというのは勇気のいる判断ですが、決断を実行するため、数ヶ月間は無職でも暮らせる貯金の用意や、次の仕事を早めに探します。

 

| 3.バーンアウトに見舞われたダメージを修復する方法

バーンアウトに見舞われていることを自覚したら、次にすることは改善のための行動。バーンアウトの症状が本格化するまでには、しばらく時間がかかります。その間に改善のための行動を、継続して行っていきます。

自分らしさを取り返すために、少しづつでいいので行動に変化を促します。こうすることで徐々にですが、バーンアウトによって受けたダメージを修復し、元通りの生活になります。

 

| 4.バーンアウト状態からの回復は、いつもと違うことをする

バーンアウト状態になっているときは、決まったこと以外のことをする活力が沸きません。なので、定石通りの日々の生活を送ることになります。これがバーンアウト状態から、抜け出すことのできない原因の一つ。

回復していくためには最後の粘りが必要で、いつもと違うことをするのが好ましいこと。一日中座った仕事なら、公園を散歩したり、朝が遅い人は早起きに変えます。このことでリフレッシュでき、大きな変化が望めます。

 

まとめ

燃え尽き症候群とは、別名をバーンアウトと呼ばれるもの。つらい仕事や受験勉強などが引き金になり、朗らかだった人物が急に何もしなくなるといった状態。こうした燃え尽き症候群の診断とうつとの違い、自宅でできる治療や回復対策を紹介してきました。明日へ向かうためにも、お役立てください。