いつの時代にも、見えないものを売る人はいるもの。もちろん多くの日本人は年の初めの初詣や、就職活動や受験などの神頼みも一般的なこと。
更に占いはいつも人気のあるコンテンツでもあり、マインドフルネスや瞑想などのスピリチュアル関連も人気があります。
ただ最近問題となっているのが、人の喪失感や孤独につけこんだスピリチュアル商法による詐欺。
一方で霊感商法とも呼ばれるもので、霊感を持つかのように振舞い、先祖からの因縁をはじめ悪霊の祟りや、悪いカルマがあるなどの話をするもの。
多宝塔や数珠などを法外な値段で売ったり、お祓いなどで高額な金銭を要求したり、パワーストーンなどの開運商品を紹介したりします。
そもそも目に見えない世界のことで、効果は当人の感情に影響されるもので、そこにつけ入るビジネス目的の不逞の輩がいることも残念ながら事実。
ここでは、スピリチュアル商法で詐欺に気付いたとき、真っ先にとるべき対処方法を紹介しています。
スピリチュアル商法で詐欺に気付いたとき、真っ先にとるべき対処方法
結論から言えば詐欺被害に逢った時、注意していなければならないのは、専門家以外に相談しないということ。
これは警察をはじめとした専門機関や弁護士になります。
スピリチュアル商法などの詐欺被害に逢い、慌てふためいて情報収集をした場合、二次被害に逢ってしまうことも。
サイトなどでも詐欺被害解決を語り、手数料を要求した後、交渉は全くしない手口があります。
更に詐欺の犯人自体が、詐欺救済業者に成りすましてダイレクトメールを送り付け、解決のためとして更に金銭を騙しとろうとすることも。
的確なアドバイスを受けられ、解決が目指せるのは専門家だけで、被害に逢った際は自分一人で悩まず、必ず専門家に相談します。
スピリチュアル商法で疑いを抱いた際、知っておくべき対処の手順など
| 口座凍結すること、現金が引き出されるのを防げる可能性
振込などをした場合は、いち早く金融機関に連絡するということ。真っ先に振込先金融機関に連絡し、騙されて口座に振り込んでしまったと伝えます。
金融機関が口座凍結することで、現金が引き出されるのを防げる可能性があります。
連絡が遅くなり既に現金が引き出された後でも、後述の振り込め詐欺救済法で被害回復分配金を受け取れる可能性も。
| 財産的被害回復を図るため、平成20年に定められた法律
振り込め詐欺救済法。これは振り込め詐欺の被害者に対し、迅速な財産的被害回復を図るため、平成20年に定められた法律。
被害者が振り込んだ口座を、連絡を受けた金融機関が凍結して利用停止にします。
申請によって被害金額や凍結口座の残高に応じ、被害額の全部又は一部を被害回復分配金とし、受け取ることができるというもの。
| 警察に通報するということ。
詐欺に遭遇した場合、先ずは警察に通報するのが鉄則というもの。通報する際には、被害内容を明確に認識して貰うため、以下のことを整理しておくことが大切。
・被害にあった経緯:5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)に沿って整理しておきます。
・加害者の人物像(誰と名乗りを挙げたか、犯人がある程度想定できるときは必ず伝えます)
・被害金額
ただ、警察は犯人逮捕に動くものの民事不介入なので、犯人から金銭を取り戻すようなことはしません。
要するに、もし犯人が逮捕されたとして、返金されるわけではありませんので、返還は専門家に相談します。
| 特別な知識を持った経験豊富な弁護士に相談するのが推奨
専門家に相談するということ。特殊詐欺被害にあった際、犯人からの返金を要求するのなら専門家に相談します。
専門家というのは、国民生活センターや弁護士のこと。
国民生活センターは各地域にある消費生活センターで、詐欺にあった際に今後のとる行動をアドバイスをしてくれます。
解決を目指すなら、より特別な知識を持った経験豊富な弁護士に相談するのが推奨です。
スピリチュアル商法のネット被害に気付いた時、覚えておきたい進め方
| クレジットカード登録や引き落とし設定をしてしまった時
カード会社に連絡するということ。ネット上の詐欺に出会って、クレジットカード登録や引き落とし設定をしてしまった時は、一刻も早くカード会社に連絡します。
そのときは手元、使ったクレジットカード、メールなどの通信記録、サイトや業者の名称が分るものを準備。事情を伝えた上で、とるべき順序は以下の2つ。
1.支払停止手続き
これは支払いが行われないようにするもので、カード会社に連絡すれば停止することができます。
2.カード番号の変更と再発行手続き
支払停止手続きと一緒に、再犯に逢わないようクレジットカード番号を変更、再発行の手続きするのも重要。
再発行には2週間ほど時間が掛かるので、他で引き落としがある場合は、その支払手段も相談します。
| ネット被害の疑いがあるとき、急いで詐欺の証拠を集める
詐欺の証拠を収集するということ。スピリチュアル商法のネット被害の疑いがあるときは、早急に詐欺の裏付けを集めます。
相談や通報の際には、詐欺に遭遇したことを証明する証拠の必要性が高くなります。
例えば、証拠として通用するのは次のようなもの。
①購入したサイトのURL
②購入したサイトのスクリーンショット
(詐欺業者の遣り口として、詐欺が表沙汰になった後はサイトごと削除される可能性が大。)
③業者の名称と連絡先
(連絡先を含め虚偽の可能性は高いものの、役に立つ可能性もあるので控えておくこと。)
④購入の履歴及び明細書
詐欺業者は犯罪のプロなので、こちらが察知したときには、すでに何らかの対応をしてしまっていることもあります。
なので詐欺にあったと感じたら、すぐにできる限りの証拠集めをします。
| サイバー犯罪窓口という、ネット犯罪の全般に関する相談
前述したように専門窓口に通報するということ。警察にはサイバー犯罪窓口という、ネット犯罪の全般に関する相談窓口もあります。
これは詐欺かどうか明確でないケースでも対応してくれますが、警察は民事不介入なので返金の動きはしてくれません。
なので解決を目指すなら、より特別な知識を持った経験豊富な弁護士に相談するのが推奨です。
まとめ
不逞の輩がいることも残念ながら事実。ここでは、スピリチュアル商法で詐欺に気付いたとき、真っ先にとるべき対処方法を紹介しました。その折には、ぜひお役立てください。
こちらもご覧ください。