知っておきたい、尿意があるのに尿が出ないときなどの排尿障害対処法



尿意があるのに尿が出ないということで、悩む人も多くいるもの。

この尿が出にくいという症状は、主として尿意を感じるものの、自分が思ったほどの勢いで排尿ができないで、トイレに用を足しに入っても尿をなかなか出すことができません。

なので残尿感を感じ、スッキリした感じがなく、気持ちも悪いものになります。

さらに、尿の放出が弱かったり、尿を出し切るまでに、排尿中にお腹に力を入れる必要があるなど。

ほかにも水分を摂取しても尿が出なかったり、尿を出すのに時間が掛かり過ぎるなどの状態もあります。

疑われる病気をみると、前立腺肥大症をはじめ、前立腺炎や前立腺がん、腎不全、神経性因膀胱などが考えられるところ。

症状により考えられる病気は、持病歴や年齢によってさまざまです。

ただ病気のほかに、膀胱の筋力が低下していることなども、排尿障害の原因になっている場合があり注意が必要。

ここでは頻尿なども含め、知っておきたい、尿意があるのに尿が出ないときなどの排尿障害対処法を紹介しています。

 

 

 

 


泌尿器科を受診する前に押さえておく、尿意があるのに尿が出ない要因


 

尿が出る仕組み。先ず腎臓でつくられた尿は、腎盂(じんう)と尿管を通って膀胱に達します。

その容量が一定以上になると、オシッコがしたい感じがしてきて、排尿をすることになります。

なかには尿意が有るのにもかかわらず、まったく尿が出なくなることがあります。要因を見てみましょう。

 

| 1.原因は前立腺肥大症など、尿閉を発症するのは男性に多い

最初に押さえておきたいのは尿閉(にょうへい)ということ。通常の尿がまったく出ないという場合は、この状態。

正常に腎臓で造られた尿が膀胱まで運ばれて溜まっていますが、いざ排尿しようと思っても出てこないという状態です。

排尿をする際には、膀胱が収縮し開放されることが必要になりますが、何れかの要因で膀胱の出るところが開かなければ、膀胱は収縮するものの尿が出ないという状況。

尿道の尿の流れを妨げる原因は前立腺肥大症などで、尿閉を発症するのは原則的に男性に多いということに。

ほかに膀胱の働きを制御している神経に障害がある場合、部位と程度により膀胱収縮が不充分となり、尿が出ないということも時に発生。

これが神経因性膀胱。いずれも、まったく尿が出なければ尿閉です。

 

| 2.状況になる前は、腎臓の機能低下の症状や所感が出てくる

次に考えられるのは、腎臓機能が低下しているために尿がつくられなくなり、膀胱に溜まる尿が少なくなること。いわゆる腎不全と呼ばれる状態。

通常このような状況になる前には、腎臓の機能低下の症状や所感が出てくるので、急にこのようになることはありません。

なので、尿がまったく出ないことへの原因になることは、現実には非常に少ないと言えます。

 

| 3.この要因として膀胱の筋力低下や、尿道狭窄といった病状

女性に起こりやすい、尿意があるのに尿が出ないのが尿勢低下。女性は尿道が短いことで、尿もれが多いことは広く知られています。

しかし、女性でも尿の勢いが悪いやなかなか尿が出ないなどの症状を持つ人も存在。

この要因として膀胱の筋力低下や、尿道狭窄といった病状が隠れている場合もあります。

 

 

 

 


熟睡できないときなどをはじめ、排尿障害におけるシーン別の対処法


 

| 1.尿意を覚えた場合、なるたけトイレに近い部屋を寝室に

夜間頻尿などで熟睡できないときは、夜8時以降に水分をとらないようにすること。さらに就寝前にストレッチなどで少し身体を動かしておくと、適切な疲労感が得られ眠れるようになります。

また尿意を覚えて起きた場合を考え、なるたけトイレに近い部屋を寝室にするのも重要。

間に合わなかったときを想定し、下着などの準備をしておくと気持ちも落ち着きます。

 

| 2.飲酒を止める、お風呂などに入り身体を温めると症状改善

宴会などでお酒を普段より多く飲み過ぎ、尿意を感じてトイレに行っても、なかなか排尿できないという時。尿閉(にょうへい)を起こしかけている可能性が大。

このような症状が現れたときは、すぐに飲酒を止めること。そしてお風呂などに入り身体を温めると、病状が改善されてきます。

無理矢理に飲み続けると、尿が完全に出なくなり、救急車に運ばれることにもなるので注意。

酒宴などで話が弾むと、つい尿意を我慢しがちですが、予想しない展開を招かないためにも、トイレは我慢せず早めに行くことを心がけます。

 

| 3.リラックスできる環境にする、トイレの時間は出来る限り

排尿に時間がかかる場合。混雑したトイレなどでは、排尿が遅いと気持ちが焦り、よけいに症状が酷く感じられるもの。

慌てることがないように、排尿するだけのときでも、個室トイレを使用した方が気持ち的にも楽になります。

トイレの時間は出来る限り、リラックスできる環境にしておくことが大事。

 

| 4.気分的にも余裕が出る、前もってトイレのある場所を確認

頻尿なのにトイレに行きにくい場合。外出しているときなど、思うようにトイレに行くことができないことは頻繁にあります。

よく知らない所に出掛ける際は、前もってトイレのある場所を確認しておくと、気分的にも余裕ができます。

長時間の会議の際には、トイレ休憩を挟んで貰えるよう、あらかじめ頼んでおくこと。50歳以上の人の5人に1人が罹る病気の頻尿は、自分のほかにも大勢いるもの。

 

| 5.腹部を握りこぶしで圧迫するというやり方、効き目がある

尿意があるのに、トイレに行っても尿が出ないという場合。昔から行われてきた方法に、腹部を握りこぶしで圧迫するというやり方があります。

かなり乱暴なやり方なので、現在はあまり行われていません。ただ一部の人には、この物理的な方法も効き目があるのは確か。

 

| 6.カテーテルを用い、膀胱に溜まっている尿を排出させる

緊急処置として、カテーテルを尿道から挿入する方法。膀胱内に多量に尿が溜まっていて、尿閉を起こし尿がまったく出ない場合。

膀胱に溜まっている尿を、排出させる必要がありますが、これにはカテーテルを用います。

導尿は、尿を完全に放出させたら、すぐにカテーテルを取り去る方法。尿道カテーテル留置は、しばらくの間、尿道にカテーテルを差しいれたままの方法。

どちらにしても、専門医の診察を受け原因究明が重要。

 

 

 

 


頻尿の大きな原因と、硬くなっている膀胱に柔らかさをとり戻す方法


 

頻尿は1日の尿の回数が多い状態。大抵、日中なら8回以上、夜間なら2回以上排尿があれば頻尿といえます。

ただ尿量は水分摂取量などにより変わるので、たくさん水分を摂取している場合には、この限りではありません。

頻尿以外には、突然現れる強い尿意がある、過活動膀胱なども膀胱の硬さに関係があります。

 

| 1.トイレ習慣からくる、尿を溜める余裕があるのに強い尿意

頻尿は高齢者だけの問題ではありません。人間の体には、膀胱の張り具合で尿意を知らせてくれる、尿センサーと呼ぶべきものがあります。

この尿センサーは、半分程度まで膀胱に尿がたまると、尿意を知らせてくれます。

ところが、この知らせの度にトイレに行く習慣を続けると、尿センサーは溜まり具合を勘違い。本当はまだ尿を溜める余裕があるのにもかかわらず、強い尿意が出てきてしまいます。

これはトイレ習慣からくる、頻尿形態の一つ。

 

| 2.血液から得られる酸素量が減少、充分に機能しない膀胱

頻尿や尿漏れ、残尿感などを引き起こす大きな要因は、膀胱が血流不足で硬くなっていることから。

膀胱はまるで風船のように伸び縮みし、尿をを溜めたり放出したりしています。

ただ、血液から得られる酸素量が減少すると、充分に機能しなくなってしまいます。

膀胱は心臓から最も離れている臓器で、血流の変化を感じやすいもの。

|  3.お尻の穴を5秒間締めたあと、ゆっくり緩めるという動作

軽度の尿の悩みは、下腹部を温めることで改善するもの。さらに膀胱の柔らかさを取り戻すのに、意外なほど簡単な方法があります。

それはお尻の穴に力を入れるというもの。膀胱に血流が集まることになり、本来の柔らかさがよみがえります。

やり方はお尻の穴を5秒間締めたあと、ゆっくり緩めるという動作。これを1日合計20回毎日行うことで、4週間で多くの人に効果が現れています。

 

| 4.尿意がきた際、我慢する時間を少しずつ延ばしていく方法

オシッコトレーニングという方法。場所はいつでもトイレに行ける、自宅などで行います。尿意がきたときに先ずは5分、次に10分というように、我慢する時間を少しずつ延ばしていく方法。

目標タイムは、前にトイレに行ってから2時間以上経ってから。我慢している最中に、先述のお尻の動作をすると尿意が紛れます。

 

| 5.排尿後滴下の人、精巣と肛門の間にある会陰部を押すこと

男性のちょい漏れを解決する方法。男性特有ともいえる尿の悩みが、排尿の後にやってくる、ちょい漏れ。

医学用語では、排尿後滴下とされています。男性は女性より尿道が長いので、尿の勢いが弱ければ途中に残ってしまいます。

こんなときの対策方が、精巣と肛門の間にある会陰部(えいんぶ)を押すこと。こうすると残存していた尿を追い出すことができます。

排尿後滴下になりやすい人は、試してみる値打ちあり。

 

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まとめ

残尿感はスッキリした感じがなく気持ちも悪いもの。ここでは、知っておきたい、尿意があるのに尿が出ないときなどの排尿障害対処法を紹介しました。その折には、ぜひお役立てください。

 

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